「漫画の読みすぎ」ー
事件の容疑者が理解に苦しむ弁護をし始めた時によく言われる言葉である。現実と空想の区別がつかないのか、と。それを目の当たりにした裁判のお話。
66歳の男性が電気を流した手袋を妻の口に押し付け感電死させたという事件。妻から離婚を迫られた容疑者が元電気工事士である知識を利用して準備した計画的な犯罪と指摘されたのだが、弁護側はビックリ仰天な主張をしたのだった。
>検察は、「妻から離婚を迫られる中、電気工事士の知識を悪用して準備した計画的な犯行だ」として懲役18年を求刑しました。
これに対し弁護側は、「手からビームが出るアメリカ映画のヒーローになりきっていたところ、突然、妻が目の前に現れたためパニックに陥って起きた事故だ」などとして殺人罪は適用されないと主張していました
アイアンマンになりきったところ、うっかり妻を死なせてしまった、ってそんなことあるか!ハリウッド映画の見過ぎ!66歳にもなってアイアンマンになりきるんじゃねーよ!ってそこは問題じゃない!
どこをどうしても弁護のしようがない案件に弁護士が無理くりな主張さえしなければ、ロクに報道もされなかったような事件なのに、世間も呆れるようなことを言い出すから・・・この弁護士は間違いなく、アメリカ映画の見過ぎである。