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倍速のことを考えていない~コスパ重視が生んだプチモンスター

映画を早送りで見る、という本がヒットしていた。現代社会では多種多彩なコンテンツを消費(!)するために映画やドラマを早送りで観てしまう世代がいる。楽しむために見るのではなく、消費するために見るという。効率だけがすべての世の中なのだ。

そんな奴に限ってオタクになりたがるらしい。オタクなんて同じ作品を何度も見て、シーンひとつひとつにああでもない、こうでもにない、と言い張る人たちなので、一番効率が悪いよ!早送りする人に向いてないよ!

 

そんな消費優先社会にあらたな挑戦者が現れた。朗読を倍速で聞く人たちだ!

ベストセラーにして映画にもなったミステリー『ザリガニの鳴くところ』のオーディオドラマを聴いた人が、ナレーターの池澤春菜さんに

「朗読スピードが場面によって極端に違ってて、倍速のことを考えていない。ゆっくり読むところに合わせて倍速にすると、速く読むところがめっちゃ早口に聴こえる。もう少し一定速度を保ってほしい。」

「朗読する人がかなり作品の味わいに影響するね。とくに小説は。『同志少女よ、敵を撃て』は良かったな。池澤春菜さんは朗読自体は上手いんだろうけど、倍速で聴くようなカスタマイズ性に欠ける。等倍で聴く人なんてまずいないんだから、速度を上げたときにも聴きやすいように朗読してほしいね。

開いた口が塞がらないクレームをつけてきた!カスタマイズ性って何?効率だけを追い求めるとこんなプチモンスターが生まれてしまうのか・・・

 

 

池澤さんも衝撃を受けてますよ。

 

『ザリガニの鳴くところ』は人里離れた湿地帯に住む女性が周囲から「田舎者の変人」と蔑まれながらひっそりと生きているが、彼女にはある殺人事件に関与した疑いがかけられる。

あんなところに一人で住んでいるのはおかしい、人を殺してもおかしくないと偏見でみられる、都会人の偏見、差別、無理解を描いているのだけど、今やこの人が「理解されない!」と思っているのかも。いや、あんたの考えは誰にも理解されないよ!

 

ミステリーだと思ってみると肩透かしを食らうよ