地下ニュース定番の話題にドンキーコングハイスコア世界一を争う男たちの話がある。
アップライト筐体(ゲーセンや駄菓子屋に昔あった、立ったままプレイする筐体)のアーケード版「ドンキーコング」は40年以上も前のオールドゲームだが、アメリカではハイスコアを争う競技ゲームという文化が大昔からある。『ゲームセンターあらし』とか『ファミコンロッキー』なんかで描かれたゲーム大会が定められたルールの元行われ、記録されている。
その中でも『ドンキーコング』のハイスコア争いは未だに更新され続けている。2007年には世界チャンピオン、ビリー・ミッチェルに挑む高校教師スティーブ・ウィーブの姿を記録したドキュメント『キング・オブ・コング』が公開され話題を博す。
現在のチャンピオンは2016年に1,218,000点をたたき出したウェス・コープランド。2020年には永世名人扱いのビリー・ミッチェルの記録がエミュレーターによるものだと疑惑が報じられ。チャンピオンの地位をはく奪される(後に疑惑が撤回され、復帰)など、switchだPS5だの時代に8ビットのゲームが現役扱いで遊ばれているんだから驚き。
今回の話はそれより少しだけ進化した時代のゲーム、『テトリス』のハイスコア争いについての話。
『テトリス』で人類には到達不可能とされたレベル157に到達したプレイヤーが誕生したという話題。記録達成したのはオクラホマに住む13歳の少年!
ハンドルネームBiue scutiことウィリス・ギブソン君は世界3位の実力者だが、この度前人未踏のレベル157に到達し、キルスクリーン(それ以上ゲームが進まなくなる状態)に。使用された『テトリス』は海外用ファミコンのNES版。
『テトリス』はゲームが進むとブロックが落ちるスピードが高速になり、普通にプレイしていては、ブロックを狙ったところに落とせない。そこで生み出されたのが「ハイパータッピング」というテクニックで十字キーを連打することによって狙ったところに落とせるようになる。ただしこのテクニックは難しく、また指を酷使することもあるため、使えるプレイヤーが少なかった。そこから生まれたのが「ローリング」という新たなテクニックで、コントローラーの背面を複数の指で連打して一本の指では不可能な速度でブロックを操れる。
テクニックについては以下を参照
ほとんど『ゲームセンターあらし』か『ファミコンロッキー』の世界である。人間の限界に挑戦する指捌き!
かつてプレイステーションやセガサターンが登場したとき、ゲームは限りない進化を遂げていくのだなと興奮したが、2024年の今、僕らはスマホで美少女のカードをガチャで引いて集めているのだ。むしろ退化してんじゃねえか?
ドンキーコングやテトリスのハイスコア争いには人類の進化の可能性が残されていることを実感する。