フェティシズム・・・フランス語の「フェティッシュ（物神、呪物）」から生じた言葉であり、ある対象、あるいはその断片を偏愛する態度のこと。
-アートスケープより
という解説が示す通り、人は対象のみならず、物品などにすら崇拝のまなざしを向けるという。15世紀後半にアフリカを訪れたヨーロッパ人は原住民が歯、木片、貝殻を崇拝していたのを目の当たりにしたという。生きている人間や存在だけの偏愛するとは限らない。そして日本ではこの言葉を短縮した「フェチ」という略語で、異性の肢体の一部分などを偏愛する概念として伝わっている。
そんなフェティシストが起こした事件が2014年にあった。
2014年4月29日、奈良県天理署はビニールハウスからビニールを切り取った容疑で会社員の男性39歳を逮捕。3月から付近でビニールハウスが切り取られる被害が数件あり、天理署が警戒していたところ、28日夜にレインコートで付近にいた男性に職質。容疑を認めたことで逮捕。
取り調べに容疑者は「ビニールで体を巻く事が好き。ビニールフェチです」と答えたという。
ビニールフェチとはビニールや料理用ラップで身体全体もしくは一部などを巻き付けて身動きが取れにくくなったり、締め付けられる感覚がたまらなく好きだという性癖、嗜好だ。記事を掲載した東スポの面白いところは、ビニールフェチの解説に池袋の変態フェチ系デリヘルの関係者（誰だよ）に頼んでいるってこと。専門家であることは間違いない。
ビニールが好きでたまらない容疑者、天理だったらビニールハウスはあちこちに建ってるだろうから、取り放題だね、ってビニールぐらい自分で買いなよ。ホームセンターに売ってるし。
ケチだったのか、使用感のあるビニールじゃないとダメだったのか、マニア道は奥が深いのだ。
